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失業者数、9月も減少

 連邦労働庁が109日(木)に発表したところによると、ドイツの9月の失業者数は8月よりも107400人減少して4206836人になった。しかし、対前年9月比では依然として265000人多い。失業率は10,1%。長期失業者は対前年比17,3%増の約153万人。9月末までに見習いの職場を見つけられなかった青少年は35000人以上(昨年9月は5400人)、見習い求人は14800件だった。季節調整済み失業者数も4392000人に減少した(-14000 人)。季節調整済み失業率は10,5%。旧西独の失業者数は対前月比69800人減の2653000人(失業率8,1%)、旧東独は37600人減の1553900人(失業率17,8%)。

不況にもかかわらず、予想以上に失業者数が減少した要因として、ゲルスター長官は例年見られる秋の回復と労働局の職業斡旋強化(特に、失業者の労働意欲の審査、失業者の届出義務の厳守など)、労働市場改革に起因する起業家の増加を挙げた。今年1月以来、183000人の失業者が「私-株式会社(Ich-AG)」支援ないし補助金を受けて独立している。また、9月末現在、約21300人の失業者が派遣会社パーソナル・サービス・エージェント(PSA)に雇用されていることも統計上の失業者減少に貢献している。

一方、労働市場・職業研究所IABによると、2003年の平均失業者数は33万人に増えて440万人になる見通しである。これはドイツ統一以来の最高値。IABは、今年も来年も労働市場における安定化ないし転換は見られず(2004年の平均失業者数予測438万人)、好転は早くても2005年になると予想している。ゲルスター長官も失業者数の顕著な減少は早くて2005年からと見ている。

アナリストは、弱い経済が依然として労働市場を圧迫しており、持続的な回復には至っていないと見ており、労働市場の持続的な改善は2004年第1四半期以降になると予想している。

2003年10月13日)

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