オバサンの独り言

 「近頃の若者は・・・」というグチが出てきたら、オバサンになった証拠。しかし、最近は、「近頃の政治は・・・」というグチが多くなった。これもオバサン現象?

 元日に、法定疾病保険近代化法とやらが発効した。医者に行ったら、まず最初に10ユーロを払わなければならない。これを払わないと、診察してもらえない。いつも待合室で長いこと待たせてもらっているから、この位の料金は仕方がないとか? あっ、そうか。だから、待合室で長時間待たされない民間疾病保険被保険者は10ユーロを払わなくてもいいのか・・・。何事もプラス思考で考えよう!

 「アメリカでは、瀕死の病人が病院に運ばれても、まず最初に「クレジットカード番号は?」と聞かれるんだって。ひどい国だね。」などと、他人事のように笑っていたドイツ人も笑っていられなくなってきた。ドイツでもそんな日が近づいてきた・・・。

 法律が発効してから 2 週間足らずだというのに、新規定を巡るトラブルが後を絶たない。大急ぎで作った法律は笊のように穴だらけだったというわけ。つまり、政治屋さんたち、運用面の細かい規定をいっぱい見逃していたのだ。だから、医者や患者が規定を理解できないのは当たり前。

 脅迫状までもらっているというシュミット保健相は、避妊ピルの処方箋には初診料を徴収しないように法律改正すると発表した。えっ、もう法律改正? でも、シュミットさん、どうせ、まだまだたくさん落とし穴が見つかるから、焦らずに、まとめて法律改正したらいかがですか?

 それにしても、ドイツも変わったなあ。細かいところまで何でも法律でビシッと規定していたドイツがどうしちゃったのかしら。 「近頃の政治は・・・」というグチが多くなったのは、私のドイツ滞在が長くなったせいかもしれない。

2004112日)

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