オバサンの独り言

 先週の「独り言」でドイツ鉄道の電車の遅れについてブツブツ文句を言ったが、改善はされているようだ。ドイツ交通クラブ(VCD)のテスト結果でも全体の 91,1%が定刻通りの運行だった。電車の接続では 90,7%が接続する電車に乗り遅れることがなかったそうだ。この数字を見る限り、定刻運行の努力は成果を上げているらしい。それでも私はまだちょっと半信半疑だけれど・・・。

 ドイツ交通クラブはドイツ鉄道の窓口サービスの質には改善が見られないと批判している。窓口の職員を信用して、言われた通りに乗車券を購入した人の 31%は、本来勧められるべき一番良い接続とは異なる接続の乗車券を購入しているというから、これは聞き捨てならない。最善の接続の場合よりも時間がかかったり、乗換え回数が増えたり、料金が高くなるので、くれぐれも要注意!

 ところで、1時間25分遅れてミュンヘンに到着した ICE のお話の続きだが、乗っていた知人は後日、電車が遅れた場合には払い戻しの引換券をもらえることを知った。車掌は引換券のことなんか教えてくれなかったという。ドイツ鉄道にEメールを書いて請求したところ(知人はインターネットで乗車券を購入していた)、10ユーロの引換券が郵送されてきたそうな。

 ドイツ鉄道によると、電車が遅れた場合は、自分から車掌に引換券を請求するか、降りた駅のインフォメーション窓口へ行って請求しなければならない。つまり、自分から行動を起こさない限り、引換券はもらえないということらしい。

 ドイツ鉄道は「電車が遅れたら、払い戻します」と宣伝しているが、自動的に車掌が引換券を発行するのではなく、「請求されればあげますよ」というわけ。何も知らない人は損をし、ドイツ鉄道が得をするという仕組みなのだ。

 ドイツでは、「至れり尽くせりのサービスは期待できない」ということを肝に銘じて、自分から行動しなければならないということか。ドイツの顧客は常に自立することを要求されているのである。

2004412日)

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