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ハルツ IV 労働市場改革の追加コストは100億ユーロ?

   連邦予算におけるハルツ IV 労働市場改革の負担は大きくなるばかりである。アイヒェル連邦財務相の月間報告によると、連邦は4月末までに失業手当 II に80億4000万ユーロを支出した。これは年間予算(146億ユーロ)の半分以上である。この展開が続くと仮定すると、連邦予算はハルツ IV 労働市場改革だけで95億ユーロの赤字を計上する見通しである。

 しかし、アイヒェル連邦財務相は、ハルツ IV 追加コストが約50億ユーロに留まると楽観的に予測している。この追加コストは、今年から失業手当 II を受給する就業可能な社会扶助受給者が予想よりも約100万人多かったことに起因しているという。

 4月末までのハルツ IV コストの増加により、連邦の支出増加率は3,3%と、年間全体の支出増加率予測(1,1%増)を上回った。同時に、収入増加率は2,9%と、年間全体の増加率予測(9,5%)を大幅に下回った。その結果、4月末の赤字は366億ユーロと、本年度計画されている実質新規借入額(220億ユーロ)を大幅に上回っている。但し、昨年度も最初は大きな赤字を計上したが、最終的には著しく少なくなったという。

 アイヒェル財務相は、今年第1四半期に増加した租税収入が4月に再び減少したことに不安要因を指摘した。

2005年5月24日)

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