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サービス産業労組と州政府、労働協約で合意

 サービス産業労働組合Verdiと州政府は5月19日(金)、労働協約で合意し、14週間続いたストが終わった。この労働協約は今年11月1日に発効する。但し、ベルリンとヘッセン州は単独で交渉しているため、両州には適用されない。合意の要旨は次の通りである。

     州の公勤務者(公務員を除く職員と労働者)約80万人の労働時間は現在の週38,5時間から週38,7時間(シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州)~39,7時間(バイエルン州)に引き上げられる。平均で週39,22時間になる。旧東独の労働時間は週40時間で変わらない。但し、2008年からの労働時間については州ごとに新たに交渉することが認められる。

     クリスマス手当と休暇手当は統合され、金額は所得クラス及び地域(東西ドイツ)に応じて段階をつける。低所得クラスは月給の95%(旧東独は71,5%)、最高所得クラスは35%(30%)。これまでは一律82%だった。移行期後の特別手当は州ごとに新たに交渉できる。

     2006年と2007年は低所得クラスに有利になるように段階をつけた一時金が支払われる。2006年7月に50~150ユーロ、2007年1月に60~310ユーロ、2007年9月に100~450ユーロの一時金が支払われる。旧西独では2008年1月1日から、旧東独では2008年5月1日から賃金が 2,9%引き上げられる。

 サービス産業労組の労働協約は行政、州営事業所、大学、大学病院に適用されるが、医師の労働組合であるマーブルク連盟はサービス産業労組と州政府が勤務医のために別交渉した妥協案を拒否した。引き続き単独交渉していくという。しかし、州政府はマーブルク連盟に妥協案を受け入れるよう求めており、これ以上交渉しない意向である。

2006年5月29日)

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