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年金、7月1日に 0,54%引き上げ

  ミュンテフェリング連邦社会相は3月21日(水)、年金を今年7月1日に 0,54%引き上げると発表した。年金は3年連続で据え置かれていた。同社会相は、「引き上げ幅は多くないが、昨年の経済成長と賃金のポジティブな展開の結果だ」と語った。年金引き上げは賃金動向をベースにしているため、これ以上の引き上げはできないという。

 しかし、好調な経済状況ゆえに来年も年金引き上げが期待できるかもしれないと楽観的な見通しを明らかにした。働く人が増えれば、年金も上昇するとしている。連邦政府は昨年11月に2007年の年金据え置きを発表していたが、今年初頭に2006年度賃金動向が予想を上回っていたことが明らかになった。連邦統計局によると、賃金は2006年に0,98%上昇した。

 0,54%の引き上げにより、約2000万人の年金受給者への支給増額は全部で12億ユーロになる。月額1100ユーロの標準年金では、5,94ユーロの引き上げとなる。

 労働組合、社会団体、野党は、「引き上げ幅が少なすぎ、購買力減少分を補えない」と批判している。付加価値税引き上げ、疾病保険料引き上げ、物価上昇を年金引き上げで相殺できないという。

 連邦内閣は4月18日に年金引き上げを閣議決定する予定である。

2007年3月28日)

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