ドイツのニュース
バイエルン州、完全禁煙法を改正
バイエルン州の非喫煙者保護法は全国で最も厳しい完全禁煙法で、昨年7月の連邦憲法裁判所の判決でも合憲であることが認められたが、バイエルン州政府は完全禁煙を大幅に緩和する非喫煙者保護法改正を閣議決定した。(2007年8月6日と2008年8月25日のニュースを参照) 同法改正の背景には、昨年の州議会選挙におけるキリスト教社会同盟(CSU)の大敗と州首相交代がある。大敗の一因が完全禁煙を規定した非喫煙者保護法であったと見られており、完全禁煙賛成者も今回の改正に強い反対を示さなかった。自由民主党(FDP)との連立を余儀なくされたCSUは連立交渉において同法の緩和で合意していた。 同法改正によると、飲食店は原則的に禁煙とする。但し、店主は「密封された奥の部屋」を喫煙室とすることができる。喫煙室には未成年者は入れない。 ディスコも原則的に禁煙とする。但し、密封された喫煙室を例外として認める。喫煙室には未成年者は入れず、踊ることも認められない。 祭りなどの仮設ビアホールでは、無制限の喫煙が認められる。未成年者もホールに入ることができる。 一室だけの小さな飲み屋では、店主が「喫煙飲み屋」を宣言することができる。但し、店の面積が75㎡以下であること、「冷たい料理もしくは簡単な温かい料理」だけを提供することが条件となる。未成年者の入店は禁止される。 現行の法律では「喫煙者クラブ」が認められていたが、この条項が削除される。 公共施設(官庁、大学、病院、様々なホームなど)では従来通り禁煙とする。但し、喫煙室を設置することは認められる。学校と青少年施設では完全禁煙とする。
文化施設やプライベートなクラブ施設では、飲食店と同様の規定が適用される。 (2009年2月19日) |