ドイツのニュース

貧困の地域格差が拡大

   

    社会福祉団体が初めて発表した2007年度ドイツ貧困分布図は、貧困の地域格差が拡大していることを示している。(2008年2月11日のニュースを参照)

   南ドイツの州は北ドイツの州よりも貧困危機率がはるかに低い。最も高い貧困危機率は旧東独の北部の州に見られる。旧東独内の格差はあまり大きくないが、全体的に貧困危機の地域が多い。

   貧困危機は「人口全体の所得の中央値の60%以下」の場合とする欧州連合の定義に基づいており、貧困危機率は貧困の危機にある市民の占める割合である。

   所得は連邦統計局の2007年度統計に基づいており、貧困危機とみなされる所得は、独身者が月額764ユーロ以下、子供二人の夫婦が1835ユーロ以下、子供一人のひとり親が994ユーロ以下、子供二人のひとり親が1223ユーロ以下。

   州別貧困危機率を見ると、貧困危機率が最も低い州はバーデン・ヴュルテンベルク州で10%、次にバイエルン州(11%)、ヘッセン州(12%)、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州(12,5%)、ラインランド・プファルツ州(13,5%)、ハンブルク都市州(14,1%)、ノルドライン・ヴェストファーレン州(14,6%)、ニーダーザクセン州(15,5%)、ザールランド州(16,8%)、ブランデンブルク州(17,5%)、ベルリン都市州(17,5%)、チューリンゲン州(18,9%)、ブレーメン都市州(19,1%)が続く。

   最も貧困リスクの高い州はメクレンブルク・フォルポメルン州で24,3%、次がザクセン・アンハルト州(21,5%)、ザクセン州(19,6%)だった。

   ドイツ平均は14,3%、旧西独平均は12,9%、旧東独は19,5%。貧困危機率が全国で最も低かった地域はバーデン・ヴュルテンベルク州のシュヴァルツヴァルド・バアル・ヘンベルクで 7,4%、最も高かった地域はメクレンブルク・フォルポメルン州のフォルポメルンで 27%。

2009年5月26日)

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