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ドイツ企業の役員の年収はEU2

   

    ネジメントコンサルティング会社Kienbaumの調査結果によると、ドイツの大企業の役員の年収は英国の大企業に次いで 2番目に多かった。

   従業員1000人以上の独企業の取締役社長の2009年度年収は平均で57万ユーロで、EUで 2位だった。1位は英国企業の社長の年収で、733000ユーロ。

   金融危機の影響を受けて、スイス企業の社長の平均年収は401000ユーロに減少した。最も少なかったのはオランダ企業とスペイン企業の社長で、30万ユーロを下回った。

   従業員1000人以上の企業の役員の平均年収を国別比較すると、1位が英国で381000ユーロ、2位がドイツで328000ユーロ、3位がオーストリアで305000ユーロ、4位がベルギーで279000ユーロ、5位がスイスで267000ユーロ、6位がアイルランドで262000ユーロ、7位がイタリアで251000ユーロ、8位がオランダで223000ユーロ、9位がフランスで22万ユーロ、10位がスペインで181000ユーロ、11位がスウェーデンで138000ユーロだった。EU平均は262000ユーロ。

   英国では、従業員1000人以上の企業の社長の年収が従業員100人以下の企業の社長の年収の3,6倍であるのに対して、他のEU諸国では格差がそれほど大きくなかった。英国企業では部署ごとの格差も大きい。

   2009年は報酬引き上げの年ではなかったという。ドイツでは役員の年収が平均で2,6%上昇した。2008年は 4%。今年は平均で2,2%の上昇が予想されている。

   経済危機の影響を受けて、年収に占めるボーナスの割合が低下した。2009年はドイツの大企業のトップマネージャーの年収に占めるボーナスの割合は平均で40%だった。それより下の管理職や比較的小さな企業ではボーナスの占める割合が大幅に少なく、年収の 3分の1~5分の1である。

   ドイツの大手企業は、トップマネージャーの報酬が少ないと最高の人材が外国へ行ってしまうことを理由に報酬の引き上げを弁護しているが、実情は異なっていることが明らかになった。

2010年5月16日)

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