ドイツのニュース

移民系家庭の方が安定している

   

    連邦統計局によると、ドイツではほぼ3分の1の子供が移民背景をもつ家庭で育っている。未成年の子供がいる230万世帯は、少なくとも片親が外国籍を有するか、帰化してドイツ国籍になった家庭である。これは世帯全体の29%に相当する(2005年より2ポイント上昇)。人口50万人以上の大都市では43%に達している。

    移民系家庭は非移民系家庭よりも安定しており、伝統的な家庭構成である。5分の4の世帯では両親が結婚しており、7分の1の世帯には3人以上の子供がいる。就業していない女性が平均を上回っており、それに相応して移民系世帯では平均で所得も非移民系世帯より少ない。

    移民系家庭の中で最も大きな割合を占めるのは、少なくとも片親がトルコ人の家庭であった(25%)。次が旧ソ連からの移民で16%。旧ユーゴスラビア、ポルトガル、スペイン、イタリア、ギリシャからの移民はそれぞれ約10%だった。

    ドイツ人の親の69%は婚姻しているが、移民系では80%。非移民系家庭では、一人親世帯(21%)と未婚の世帯(10%)の割合が上昇傾向にある。移民系家庭では一人親世帯が全体の7分の1、未婚の世帯が5%だった。

    移民系世帯の79%は自立して生活しているが、ほぼ3分の2は所得が月額2600ユーロ以下である。移民系世帯の40%では父親だけが働き、母親は主婦。非移民系世帯ではこの割合は28%。

    社会扶助、失業手当I、ハルツIVを受給する割合は移民系世帯が非移民世帯(8%)の2倍である。両親が働いている世帯では移民系と非移民系の格差が明らかに縮小している。移民系も非移民系もほぼ4分の1の親は両方ともフルタイム勤務をしている。

  移民系世帯では未成年の子供が3人以上の世帯が15%で、非移民系世帯では9%だった。しかし、移民系でも非移民系でも一人っ子の世帯が増加する傾向が見られる。非移民系世帯では一人っ子世帯の割合が55%、移民系世帯では47%だった。

2012年4月25日)

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